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法人契約 Office LTSC ライセンスルールと概要

Office LTSC ライセンスルールを学ぶ

法人向け契約専用の Office アプリケーション、Office Standard LTSC と Professional Plus LTSC
ライセンスルールと、権利を確認してみましょう。

ボリュームライセンス契約と CSP だけで提供される製品ですから、量販店やオンラインショッピングサイトで購入は出来ません。

Yahoo ショッピング や 楽天市場 などのショッピングサイトに転がっている Office Standard や Professional Plus は、違反ライセンスだらけなので MPN 登録事業者から正規購入する以外の方法で使ってはいけませんよ🚨

製品条項の記載

大きく 5 つの項目でルールを説明しています。それでは項目ごとに確認してみましょう。

① インストール出来る数量

1. お客様は、取得した各ライセンスにつき、ライセンスを取得したデバイスおよび任意のサーバーに、本ソフトウェアの任意の数の複製をインストールすることができます。 お客様またはそのいずれかの関連会社以外の法人の下で管理または制御されるサーバーには、「ソフトウェア管理のアウトソーシング」に関する規定が適用されます。

デバイス 1 台にライセンスを割り当てると、そのデバイス内で好きな数をインストール出来ます。

この規則がある理由は、Mac ブートキャンプ・デュアルブート・ハイパーバイザーを利用した仮想化技術で複数の OS 環境を同じ端末に載せる際に【全 OS に Office 入れて良いよ!】です。
 
例:会社のパソコンに Mac OS が入っていて、Parallels Desktop で Windows 11 を載せた場合
両方の OS に Office をインストールして OK です




ついでになりますが、クロスプラットフォーム 権利も紹介しておきます。
 

内容は Windows 版の Office LTSC を買っても、Office For MAC LTSC として使って良い権利 です。 
逆も然りで Office For MAC LTSC を買った場合も、Windows 版の Office LTSC として使って OK です。

§ 会社のパソコンを Windows から MAC に入れ替えた際に、Office 買い直し不要

 

§ ブートキャンプ等で MAC パソコンに Windows OS を追加して使う際は、
MAC 版と Windows 版の両方が使える
 
etc… 様々なケースで、クロスプラットフォームは活用出来ます

 

任意のサーバーに任意の数とは?

こちらは、Windows Server の RDS や、仮想デスクトップ運用の事です。

リモート先のセッションホストに Office アプリをインストールする権利がありますが、ライセンスとして必要な箇所は接続元の操作側端末です。   

詳しいルールは、以前の記事を参照下さい 
https://msft-licence.com/office-remotedesktop/

 

② 2 台目にインストールするには 

2. お客様がエンタープライズ製品として、または全社契約として本ソフトウェアのライセンスを取得していない限り、お客様は、ライセンスを取得したデバイスの主要ユーザーによる使用を目的として、本ソフトウェアを 1 つの携帯用デバイスにもインストールすることができます。

ここが、一番知りたい所ですよね。
Office LTSC を 1 ライセンス買って、端末 2 台にインストール出来るんですか? 出来ないんですか? 

こちらの回答ですが、出来るケースと出来ないケースがあります。
一つずつ、チェックしていきましょう。

Enterprise 製品または全社契約

全部説明すると長くなってしまうんですけど

・ Enterprise Agreement で Office LTSC を契約
・ Open Value で Office LTSC 全社契約オプションで購入
・ Open Value Subscription で Office LTSC を契約

このような場合は、2 台目の端末に Office アプリケーションをインストールする権利がありません。

組織で利用する業務端末の全てを契約しなければいけない、プログラムルール特有の前提条件があるためです。
メガカンパニー向けのプログラムですから、営業担当者さんと詳しく協議して下さい。 

任意数で購入出来るプログラムなら可能

Open Value・MPSA・CSP で Office LTSC を買う場合のみ
2 台目にインストールできますが、条件が 2 つあります。

 

条件 1:ライセンスを割り当てた端末の 主要ユーザー である
条件 2:2 台目の端末は 携帯用 に限定する

 

両方を満たすとインストール利用可能です


主要ユーザーとは、任意の 90 日間においてライセンスを取得した
デバイスの使用時間が 50% を超えるユーザーを意味します。
 
Microsoft Product Terms
パソコン端末を複数人で共用している際に、
90 日間の操作時間 50 %を 超える 人が主要ユーザーです。

 

 
人数が多くなればなるほど、条件は厳しくなりますね。 
3 人以上のパソコン共用で利用率が 50 %を超える事は無いかなという次第です。
主要ユーザー だけに提供される権利なので、2 台目の端末に入れる Office は共用不可


そして、条件 2 個目は解釈次第で左右されるところ。
主要ユーザーが使う携帯用端末であれば、Office を使えます。
 
・ノートパソコン ⇛ OK
・Surface など Windows タブレット ⇛ OK
・Desktop ミニ PC を持ち歩く⇛ OK
・モニタ一体型やデスクトップ PC ⇛ NG と見せかけて本人次第
 
文章解釈の問題なので、出来るならやってみろ的な要素です。
 

③ 1 ユーザーごとに利用する

3.ライセンスを取得したデバイス上で実行される本ソフトウェアは、任意の数のユーザーが使用できますが、本ソフトウェアにアクセスして使用できるのは、一度に 1 人のユーザーだけです。
端末の共有は問題ありませんけれども「複数ユーザーが一斉に使わないように」という、謎ルール。 
仮想マシンを起動してモニターを多数用意するなら、理論上可能なのでしょうか。
 

④ リモート利用の権利

4. ライセンスを取得したデバイスで実行されている本ソフトウェアのリモート使用は、任意のデバイスの主要ユーザー、または別のライセンスを取得したデバイスを使用する他のユーザーに対して許可されます。

インストールした端末に対して、自宅や別の端末からリモートデスクトップで利用する権利。
こちらの権利もデバイス主要ユーザーのみが基本的に利用出来ます。
 
主要ユーザーは、携帯用端末の Office 利用権利がありますから需要が無いはずですが、
会社の端末内に編集するファイルを置いてきちゃった場合は使えるかもしれない。
 

 
別途 Office LTSC ライセンスの割り当たった端末同士でリモート利用する場合に、誰でも良いよって記載がありますけど誰が使うんでしょうかね?
 
Office の入っている端末を、そのままローカルで使わない意味が分からない。

⑤ Server での RDS 利用

5. サーバーで実行されている本ソフトウェアのリモート使用は、ライセンスを取得したデバイスの任意のユーザーに対して許可されます。

① の文章後半にも繋がる Windows Server RDS と 仮想デスクトップのお話です。
セッション元の端末にライセンスが必要ですが、利用する人間は主要ユーザーじゃない誰でも OK です 

こちらも詳しいルールは、以前の記事を参照下さい 
https://msft-licence.com/office-remotedesktop/

総括

Office LTSC は法人契約特有のクセがあり、契約するプログラムによって複数台利用が出来たり出来なかったりします。
 
Windows Server にインストールしての RDS ・仮想デスクトップソリューションのリモート利用は、市販ライセンスで対応出来ないので Office LTSC が活躍するでしょう。
 
CSP 事業者から契約する方法が一番簡単かと思いますので、欲しくなったら販売店の選定から進めて頂くと良いですね☺️