Office 共存問題
2024/10/22 : Office 2024 に合わせて記事内容と画像更新を行いました。
どういった問題を抱えているか本題に入る前ではありますが
せっかち坊やのタメに、簡易版の一覧表⇓
この表は同じパソコンにインストールする際に
技術的なエラーが起こる組み合わせだけ紹介している 簡易版
「 Standard と Professional Plus は ダウングレード権利あるから
年式を合わせれば対応出来ますよね? 」みたいに
突っ込んだ質問は、記事のサワリ部分で紹介していくぜ!
リテール って記載は、何か特別な Office ですか?
一般人が買える Office 製品 の事だね。
電気量販店 POSA カードや
オンラインストアで誰でも買える物が リテール 製品 だ。
リテール Office スイート製品のエディションは
2021 まで Personal / Home & business / Professional でした。
⇓
2024 から home と Home & business の 2 種類に変更されたので要注意。
⚠
パソコン購入時に付いてくるプレインストールモデルも
便宜上 リテール製品 として今回は扱ってくれ。
わかりました(^^)
ボリュームライセンスってのと LTSC が特別なんですね?
そうだね。
Office スイート製品だと Standard と Professional Plus は法人契約が必要な特別な製品。
法人契約で購入する場合は、バラ売りの PowerPoint や Access も LTSC って名称が 2021 から入るぞ。
ボリュームライセンスにも Open Value や Enterprise Agreement など色々あるけど
全プログラムと CSP 契約をまとめて【ボリュームライセンス】と記事で記載しているよ
今回の記事は、ボリュームライセンス = MPN 登録事業者 から買った物
こうやって覚えておけば、良さそう
それ採用💡
エラーで失敗は多い
・Office Personal 2021 に PowerPoint 2021 LTSC を追加
・Office Standard 2024 に Access 2024 (リテール) を追加
このケースは、多くの企業が辛酸を舐める組み合わせだ
足りないコンポーネントを追加する場合 適切な組み合わせにしないとエラーが発生してしまう!
そういった失敗を無くせるように 原因を紹介していくよ
Office Professional Plus は、全アプリが含まれているから
問題無しですよね?
と、思うじゃん?
ええぇ… Word から Access まで 全部入ってるよぅ
Office Professional Plus 利用中でも
Visio と Project を追加したい場合は エラー出るかもだから ☺️
なるほど
ニッチな製品は、スイート製品には入ってないんだ
Visio と Project アプリは 特殊な例外対応になっているから、
予備知識として見ておくのも良いかなと言う次第。
それでは 共存エラー対策 はじまるよー
これを守れば OK
『難しい事は判んない』って人向けの、チェックリスト ⇓
- 同じ年代でまとめる
- 市販の製品を買ってるなら、市販の製品を追加する
- ボリュームライセンス製品買ってるなら、ボリュームライセンス製品を追加する
- 必ず買う前に確認する
以上の 4 点だ
これだけ徹底してれば、まずミスしないよ!
エラー発生の歴史と原因
市販リテール製品と、法人向け ボリュームライセンス は
Office 製品として利用できる機能に 大きい差異は無し
( Excel の Power BI 機能ぐらいが目立つ差異 )
そのため不足アプリ部分をどう買っても大丈夫でしょ!
と、失敗する企業が後を絶たないわけです
Office 2010 まで市販モデルとボリュームライセンスが共存出来た時代もあったので、
昔から Office を使っていた企業は 2013 以降のエラーを理解しにくいのかもしれませんね
2013 からリリースされた悪魔の発明「 クイック実行 」が採用され エラー地獄 は始まった…
そんなヒストリーを踏まえて エラー原因解説 スタート
インストール方式
まず 1 つ目は インストール方式の違い がエラー発生の原因だ!
2025 年以降、このエラーは忘却の彼方に葬られる が学んでおこう
Office を パソコン に インストール するだけなのに、違いがあるの?
長年 MSI という方式しか無かったが、
Office 2013 でリリースしたクイック実行(C2R)というインストール方式が元凶なんだ。
Microsoft もドキュメントサイトで紹介しているから確認したまえ
旧型インストール方式の MSI と新しい方式 クイック実行 は、
同じ Office 製品バージョンでぶつかるとエラーになってインストール不可だぞ
なるほど! 2016 同士 の Office だと、
古いインストール形式と新しいインストール形式を混ぜられないんだね?
ほとんど正解だけど 惜しい!
Office に関しては 同年式ではなくバージョン番号 ってのが要点なんだ
Office 2016 / 2019 / 2021 / 2024 は、バージョン番号 16 で同じ だよ!
ハァ?
うん。
Office 2019 以降に製品バージョンが 17 にならない理由は 知らないけど
いつまで経っても 16 で Office を出してくるんだ ❢
新しい Office が出ても、全部バージョン番号 16 じゃないかな?
Office は 100 % 完全体 になったのだ
Office 2024 … バージョン番号 16
Office 2021 … バージョン番号 16
Office 2019 … バージョン番号 16
Office 2016 … バージョン番号 16
さっきの公式サイトでも、この表示になってたよ(謎)
ちなみに 365 アプリ も 16 なのだ
2016 以降 Office は バージョン 16 に支配されたんじゃよ
Office 2013 = バージョン 15
Office 2010 = バージョン 14 なのも判るぞ
2016 / 2019 / 2021 / 2024 / 365 は、バージョン 16 で 一緒かぁ
MSI は ロストテクノロジー だから復活しないだろうけど
ボリュームライセンス Office 2016 は四面楚歌だね
そう、2016 の MSI 方式 Office アプリは、2016 以降全てのクイック実行 Office と 共存出来ない
(以下サイト参照)
ボリュームライセンスと CSP でのみ提供される
Office 2024 LTSC も製品バージョンは 16 だ
Office 2024 LTSC も、クイック実行で バージョン 16 か …
ますます ボリュームライセンス 2016 が孤立するな
Office 2016 は、2025/10 で サポート切れ ですもんで
Requiescat in pace ⛪️
Microsoft 最後の MSI 製品として化石になります🦴
更新チャネル
2 つ目の原因は『更新チャネル』
MSI 形式に無い機能だから、クイック実行製品同士で注意する部分だよ
更新チャネル?
Windows Update みたいな機能が Office にもあるのかな?
お、鋭いね
Office 製品にもバグ修正や、セキュリティパッチ配信があります
そういった 配信頻度 をコントロールする設定が「更新チャネル」だよ
検証するのに更新を遅延させるのは、システムさんの常套手段だね!
そういった 更新頻度 を合わせないと同じパソコンでは使えないって事?
正解! しかし注意する事がある!
一部の製品は 製品ごと固有のチャネルで固定 だから
更新チャネル変更という概念、そもそも無いんだ
使ってる Office の更新チャネル確認してから
合致する製品を選んで買わないと結局ダメじゃん
せやで
だからこそ、購入前に勉強しておくのだよ
バージョン番号 と 更新チャネル を確認したまえ
同バージョンで、クイック実行と MSI 方式の組み合わせ は NG
更新チャネルが異なる製品を合わせるのも、エラーで NG だよ!
組み合わせ NG 例
ここから具体的な NG 事例を紹介するね
クイック実行 × MSI
Office 2016 Personal に
ボリュームライセンスの PowerPoint 2016 を追加 ⇓
Personal 2016 は クイック実行
ボリュームライセンス PowerPoint 2016 は MSI
どちらも バージョン 16 だから、この組み合わせは NG 🚫
更新チャネル事例 ①
Office 2024 Home に Outlook 2024 LTSC 追加 ⇓
Office 2024 Home は、バージョン 16 クイック実行
Outlook 2024 LTSC も、バージョン 16 クイック実行
しかし 更新チャネルが異なる ので、エラー
Outlook 必要なんだけど、どうすりゃ良いのさ?
これやると
詰みです☗
\(^o^)/
市販の Outlook 買ってくる!
更新チャネル事例 ②
Office 2021 Standard に Access 2024 LTSC を追加した ⇓
これは 更新チャネルが 2021 専用の物と
2024 専用の物で ぶつかってしまうので NG だ
Office Standard の 2024 LTSC を買って、
2024 同士で合わせる方法しか無いですか?
そこまで考えてるなら、Access まで入った
Office 2024 Professional Plus にしちゃいなよ。
Access 2024 LTSC が余るのが悔しい!
販売店からの法人購入で返品可能か微妙ですし
そんな迷える子羊のタメに存在するのが
ボリュームライセンスと CSP で提供される ダウングレード権 かな
Access 2024 LTSC を購入した人は
2021 LTSC をインストールして使っても良いぞ
よっ! 太っ腹!
Office Standard 2021 と Access 2021 LTSC で
更新チャネル Perpetual VL 2021 に揃えて、同じ端末で共存できるね!
これには注意点があってね、
過去バージョン Office をどこまで遡って提供してるか公開してません☺️
認証キーやイメージが物理的に手元に取得できなければ
ダウングレード権利を契約上取得できていても、使えないよね。
サポート期限を鑑みても1つ前の世代 の Office が、
確実に管理センターから取得できる現実的な範囲じゃないかな?
権利上どこまで下げて使っても良いけど
物理的な認証キー発行が終了している可能性に注意か ⚠
コンポーネント重複
Office Personal 2021 に バラ売りの Excel 2024 を追加したい⇓
一つだけ コンポーネント を買い替えるんじゃなくて
まとめて Office スイートごと新しくするべし!
例外的な可能構成は MSI 方式同士の別バージョン の組み合わせですけど
サポート切れてる製品そもそも使わないで下さいね
ビット数の混在
共存が可能な組み合わせだとしても
32 bit と 64 bit でのビット数混在は出来ないよ
Office Home and business 2024 は 32 bit です!
追加する Access 2024 (リテール) は、
テーブルでかくなりそうなので 64 bit 希望です
🙅 はい駄目ぇ
32 bit でまとめるか 64 bit でまとめなさい。
特に難しい話じゃないけど注意すべし
Extra Information
ここから、おまけパートになりますが、
ニッチ製品の Visio と Project を含めた共存対応を紹介していきます。
本当の意味で全 Office 製品を含めた、
共存一覧表 Final Perfect Edition . Ver Ultra Limited もあります。
ここまでで、充分お腹いっぱいですって人も見ていって下さい。
Visio / Project LTSC の設計
ここまでの情報だけで、充分に共存エラー回避できる。
しかしながら、ニッチ製品 VISIO と Project の LTSC に関しては
特殊設計であることを説明しておこう
市販の Visio や Project はどうなの?
LTSC だけが 特別なんです?
そうだな。 市販の Visio / Project は、
他のリテール 製品と同じだと思ってくれたまえ
バージョン 16 で 更新チャネル current だ
それでは Visio と Project の LTSC 製品は
更新チャネルが違うのでしょうか?
Visio 2024 LTSC は 専用の Perpetual VL 2024 しか
使えないと考えているのですが
2024 LTSC 製品なので Perpetual VL 2024 が
基本更新チャネルなのは正解 ◎
しかし、Microsoft 365 共存を目的として
法人専用 365 更新チャネルをサポートしているよ
https://learn.microsoft.com/ja-jp/office/ltsc/2024/update#update-channel-for-office-ltsc-2024
リテール製品の Office と共存可能
Office LTSC も 共存可能で、365 スイートとも共存可能なんですね💡
最強じゃん ⚔️
そう。どこでも合わせる事が出来る万能型。
Microsoft 365 App Business や Enterprise を含めた
各製品で利用できる更新チャネルはコチラ⇓
365 App Business や Enterprise を契約してるけど
うっかり Visio 2024 LTSC 買っちゃった人!
安心して下さい 入りますよ
しかし! 共存させるにはルールがある!
覚えてるかな??
はい 先生✋️
更新チャネルを合わせる って、ルールですか?
正解🎯
アルフォート あげちゃう🍪
犬なんで、チョコレートは控えておきます🍫
そうだった、ヘタすると死んじゃうな
味付け無しで和牛レアステーキどうぞ🥩
もっちゃ もっちゃ🥩
ワンちゃん お食事中ですが
Microsoft 365 App Business / App Enterprise ( Visio Plan 2 / Project Plan 3 ) で、
設定できるベーシックな更新チャネルは 3 つあります
・Current
・Monthly
・Semi Annual
Visio / Project 2024 LTSC を追加したい場合は
更新チャネルを Perpetual VL 2024 から
その 3 つのどれかに変えてインストールですか?
鋭い🎯
相手の 更新チャネルに合わせる のが条件です
冒頭で出ている共存一覧表が
簡易版と言っていた理由が判りました
Visio と Project の LTSC は更新チャネル的にかなり柔軟に対応できるけど
どうしても入らない組み合わせがあるのは確かだからね。
そんな場合こそダウングレード権を行使して
年式と更新チャネルを合わせるケースになるんですね?
有能ワンちゃん🐾
良い肉を食べて
冴えてますよ🥩
365 製品 と VISIO / Project の LTSC を含んだ
完全なる共存一覧表をどうぞ⇓
⬆️
画像をクリックすると
大きく表示されるはずだよ
突然ですが 第一問!
Office Standard 2024 LTSC を利用しています。
Visio Online Plan 2 を契約したら
同じパソコンにインストール出来る? 出来ない?
表を参照すると 🚫 マークなので、出来ません!
正解! Office Standard 2024 LTSC は
更新チャネル Perpetual VL 2024 から変更出来ません。
365 アプリで利用できる更新チャネルは
Current / Monthly / Semi-Annual だけなので 不可です
よく判りました!
Office 2024 LTSC 提供開始
Office 2024 LTSC の提供が始まっていますが
記事 の情報を見ると
更新チャネルは予測通り Perpetual VL 2024 でした
今 Office Standard 2021 LTSC 使ってる人が
Access 2024 LTSC を買っても共存不可ですね
はい、チャネル違いで駄目です🚫
ダウングレード権利にて Access 2021 LTSC へ下げるぐらいかな
Office Standard 2021 LTSC 使ってる人が
市販の Access 2024 を買ったらどうなります?
詰 み で す
2024/10/01 正規発売開始 したからね
プレビュー期間終了です
サイトに載ってた Office 2024 LTSC プレビューの
MAK 永続認証キーこのまま使っててもバレませんよね?
ナニモワカラナイネー🚨
ちくしょー!
最近 Web 更新が入って、利用期限が設けられたみたい
ぐぬぬ …
まとめ
同じ販売形態で、同じ年代の Office 製品を揃えるのが最善
ここを守れば、うっかりエラーを無くせます