SQL Server License Guide
データベースソフトウェア【 SQL Server 】のライセンスルール解説!
Standard と Enterprise に加えて、コアモデルと CAL モデルまでまとめて紹介。
無駄な情報も含めて、世界一詳しく解説するよ!
Server / CAL モデル
これは、Standard エディションのみ販売されてます。
製品条項の内容から見てもらってもシンプルなライセンス構成。
SQL Server を載せる OS 単位 で購入します。
仮想マシンが 2 台あって両方に SQL Server を載せたい場合は、 2 ライセンスが必要。
そして接続するデバイス、もしくは人間に対して SQL Server CAL を用意する仕組み。
Server 本体のライセンスがあって、接続するための CAL をセットで調達する購入形態になってるでやんす。
特別難しいルールじゃございませんが、引っ掛かりそうなポイントは紹介しておきます。
インスタンスを分割した場合
SQL Server はマルチインスタンスがサポートされてます
https://learn.microsoft.com/ja-jp/sql/database-engine/configure-windows/database-engine-instances-sql-server?view=sql-server-ver16
そういった複数インスタンスで利用する場合のライセンスがどうなるか…
追加ライセンスは不要です。
OS 単位で調達してもらうのが Server / CAL モデルのライセンスカウントルールなので、
その OS 内でインスタンスを複数構成しても問題無し!
・SQL Server に 接続するユーザーかデバイスに対して CAL が必要
・同一 OS 内で、複数のインスタンスを利用する際に追加ライセンスは要らない
コアライセンス
CPU に詰まっているコア数でライセンスカウントをする方法になりますが
・物理 OS 環境に SQL Server を載せる
・仮想マシンに SQL Server を載せる
いずれかの利用形態で、大きくルールが変わりますから要注意
物理 OS 環境で利用する場合
気になる製品条項の記載内容はコチラ
カウント方法は、機械に搭載されている CPU 内のコア数 をフルカウント!
しかしながら 4 コア未満の CPU の場合は 4 として計上しなさいってルールがございます。
昨今の時代に Core 2 Duo みたいな化石 CPU が残存しているとは思えませんが
4 コアよりも少ないなら 4 にしろってルールは覚えておきましょう。
Enterprise 特別ルール
SQL Server Enterprise Edition は、チョット優遇されているルールがありますよ。
物理コア数で買った数だけ、仮想 OS 環境で利用出来るオプションが提供されちゃいます。
つまり 64 コア の機械に対して、64 コア分の SQL Server Enterprise を買うことによって
仮想マシン環境 64 台で使っても良いよっていうスーパーオプション。
そして更に追加購入が出来るシロモノ
64 コアを買って 64 台の OS 環境で利用出来るなら
70 コア分ライセンス買うとどうなる? ⇨ 70 台の OS 環境で使えるぞっていう仕組みでした
スレッディングを駆使しても、64 コアの CPU なら 128 コアライセンスまでが限界じゃないでしょうかね?
製品条項の ③ と ④ の項目ですけれども、何となく流行らない気がしたりしなかったり…
少ないコア数で SQL Server Enterprise を使ってもポテンシャル発揮できない気がしますよね
ここまででも充分すぎる権利が提供されてますが、とんでもないリミットブレイクオプションが存在します💣️
ハードウェア物理コア数分の SQL Server Enterprise に、ソフトウェア アシュアランス を付けると ……
台数無制限の仮想マシンで SQL Server を使える権利 GET!
何をどう考えても絶対そんなに要らないと思いつつ、ゲーム内の全アイテム制覇や全キャラ LV 99 まで上げたいタイプの人達が持っているコンプリート欲は満たせます🐺
『え? SQL Server 台数? 気にしたこと無いっスね ʬʬ 』
仮想マシンごとの購入
製品条項の文面を確認しましょう
仮想マシンに割り当てた CPU コア (論理コア) 数量分ライセンスが必要
筐体に載っているコア数ではなく、SQL Server をインストールする OS に割り振ったコア数 をカウントします
ハイパースレッディングを利用する場合は、スレッディングした後のコア数がカウント対象になりますね
しかしながら、仮想マシンに 4 未満の仮想コア割り当てだとしても
4 コア分のライセンスは購入しないと駄目ですよ!
Microsoft 鉄の掟「みなし 4 コア縛り」
図解で確認下さいませ ⇓
そして、今回のトピック最重要事項⇓
CSP の永続ライセンス購入や MPSA でソフトウェアアシュアランスを外して購入する場合は
仮想マシンごとの SQL Server コアライセンスは買えません!
コンテナー機能で環境を区切る場合
Q. 複数のコンテナ環境で SQL Server を使う場合もライセンスが別々に必要?
A. いいえ、複数のコンテナ環境に SQL Server を入れて使えます。
ただし仮想コア数でライセンス調達をしているので
その仮想コア数を超えるようなコンテナリソース割り当てを行わないようにするべし
4 コアライセンスで購入しているなら
コンテナ割り当てに利用する総合リソースが 4 コアに収まるように運用して下さい
ソフトウェア アシュアランス 特典
ソフトウェア アシュアランス を付けると提供される特別なサービスから
気になったものをピックアップ
Power BI Report Server
Power BI Pro や Free ライセンスで手軽になった Power BI 機能
この機能をオンプレミス環境で構築するための製品が Power BI Report Server ですね
https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-bi/report-server/install-report-server
この製品を利用する権利が
SQL Server Enterprise に ソフトウェア アシュアランスを付けると提供されます
完全な大企業向け製品に感じますけど、お金持ってる企業は検討の余地があるかもしれない。
♢総括
SQL Server のライセンスカウントや種類は、結局 3 パターンだけです。
① サーバー / CAL
② 物理コア数
③ 仮想コア数
どの方法で買うか決めれば、そこまで厄介なルールは無いですよ