Microsoft VS 欧州委員会
今回は Teams が Microsoft 365 にバンドルされる事が
EU の競争規則違反である という内容を解説
欧州委員会と Microsoft の長きに渡る戦いを含め徹底解析!
過去にも EU が指摘した Microsoft 製品がある
Teams だけじゃなく、過去にも Microsoft は 欧州委員会から
『抱き合わせ販売してますよね?』と指摘されました
まず、どうして競争規則に引っかかったのか? 歴史を含めて学んでみよう
① Windows Media Player
20 年以上前の出来事だけど
Media Player が Windows OS をインストールした段階で入っているのは、
抱き合わせ販売ではないのか? という指摘がリアルネットワークスから入り
欧州委員会が調査に乗り出したんだ
メディア再生ソフトはフリーソフト含めて多数出てますからね!
最初から用意したソフトを規定プログラムに抱え込んでしまえば
他のソフトは見向きもされませんよ
そうなんだ。
ちなみにリアルネットワークスは米国内でも
Media Player に対する独占禁止法で訴訟を起こしていて
Microsoft が和解金を支払うことで、和解の合意に至ったよ
話だけ聞くとヤクザみたいな感じですが
公正取引の観点から見ると、当然の動きなんですね
自社製品をセールスする順番が後手になるって事だから
不平不満は出て当然なんだよね
初回セールスなら「うちのソフトで動画再生出来ますよ!」だけど
後手の場合『今のソフトより、我々の製品が良いですよ』って
比較メリット込みの製品プッシュしないと駄目だからか
EU 調査開始が 1998 年だったけど、最終決定は 2004 年 3 月に言い渡されたぞ
「4.97 億ユーロの制裁金」
「MediaPlayer がバンドルされていない Windows を作れ」
欧州委員会からの制裁で、主要部分がこの 2 つ
高いな 💸
こういうのって相場が判らないんだけど
メガカンパニー相手だと金額大きくなるのかもしれないね
年次売上の 10 % まで、欧州委員会が制裁金要求して良いらしいよ
こっちもヤクザだった
そんな経緯があって、超高額の制裁金を支払った上で
ヨーロッパ専用に Windows XP N バージョン をリリースしたんだよ
Media Player がプレインストールされていない Windows XP だ
そういう製品だったんですか …
再生ソフトは別途ダウンロードしてもらうんですね
ここで好きなソフトを消費者が選択できるって事が
権利の独占にはならないって事なんでしょう
なるほど、欧州委員会は徴収した制裁金を何に使うんですか?
これだけの高額なボーナスが入ったらお祭り騒ぎでしょ
EU 加盟国の分担金を減らすのに使われたり
一般予算として政策に使われる はず だよ
お、おう、そうだな
② Internet Explorer
Media Player 同様に、Internet Explorer も 2004 年に
欧州委員会から制裁された過去がある
ブラウザもですか!?
そうなんです
調査開始当時は Netscape Navigator って対抗ブラウザと
Internet Explorer ぐらいしかまともなブラウザが無いにも関わらず
Windows シェアは 95 %程度あったらしい
昨今は、様々なブラウザがリリースされて高機能ですからね
Windows が強制的に Edge を規定ブラウザにしようとする動きは
マジでムカつくんで、欧州委員会サンやっちゃってくださいよ!
Microsoft は「ストーカー気質」だからさ 🔪
【今すぐアップグレード】【今夜アップグレード】って
究極の二択も、今となっては懐かしいだろ? ♥️
ふざけんな。許してねーぞ。
まあ、そんな Microsoft が Windows 7 リリース時に
ヨーロッパは、ブラウザを自由に選択できるようにしよう!
って事で、ブラウザ選択画面を作りました
これで、好きなブラウザを選択して
インターネット閲覧ができるようになったね(めでたし
実は Internet Explorer の制裁は後日談がありまして、
Microsoft が 追加制裁金を支払ってます
え? 選択画面の表示だけじゃ
駄目だったの?
いや、人的エラーなんだな
2011 年 5 月 ~ 2012 年 7 月に販売された Windows 7 SP1 は
ブラウザ選択画面が表示されない時期があった事が発覚 …
その時期の Windows 7 SP1 は、Internet Explorer しか選択不可か …
「利用者にブラウザ選択させなさい」ルールを、遵守できなかったと…
Microsoft は「故意じゃないから!バグだから!」って
必死に釈明したけど、欧州委員会は制裁金を支払えって事で
2 回目の制裁金を支払いましたとさ(めでたし
ばかやろう
Teams は、抱き合わせプランなのか?
前置きが長くなりましたが
「Teams は抱き合わせ販売にあたるのか?」
ここを解析しないと駄目だね
はい、日本でも No Teams プランが提供されて
かなり迷惑ですよ
本当それ
どうやら 2020 年の 7 月に Teams のライバルアプリである
Slack の開発元 Slack Technology が申し立てをしたみたいだぜ
Slack は Slack って会社のアプリだったんですね
2021 年に Salesforce が買収したので、今は無いんだけど
当時は Slack Technology です
そして 2023 年 7 月に欧州委員会が本気の調査を始めました
3 年間も
何してたんだよ
「さーて、本腰入れてやりますか!」
欧州委員会が動き出すと、Microsoft は制裁への対策を考えます
EEA 地域以外でも 2024 年 4 月 から始まった
ゴミプランのパイオニアですな!🚮
英語よくわかんないんだけど
2023 年 10 月から提供しているプランでは
何の意味も無いですよ!って話?
そう見える!
Teams 無しスイートプランをリリースしたけど
このままだと制裁するね って、事だよ
何で?
ここから推理と考察パートに入るんだけど
そもそも Slack と 欧州が Microsoft に要望した内容がこうだと思う
ん? つまりは 365 プラン側で
Exchange Online や SharePoint Online 等
スイートプランに Teams を含める事が独占に当たると勘違い したの?
多分そうでしょ。
「Teams が抱き合わせに該当してるから分離しろ」と指摘を受けました
なので スイートプランから Teams 外して、バラ売りにしました!
Microsoft が、そんな対応措置を取ったにも関わらず
欧州委員会で「是正されてないから駄目だぞ」って 見解を出したなら
根本的に行った措置が違うんじゃないのかな?
おいバカヤロウ、EEA 地域だけじゃなく
世界中に Teams 無しのプランをリリース しちまったぞ
365 App Business や App Enterprise に含まれる
Teams デスクトップアプリを外せって指摘したのか確証が無いけど
今までの歴史から考えても、それしか浮かばない
確かに!
「利用するしないを消費者に任せて選択させる」
「強制的に持たせてはいけない」って、制裁だから
法人プラン Microsoft 365 は
消費者が自主的に選択しない限り契約できないじゃん?
クラウドサービス使いたいから、お金払って契約しますでしょ?
消費者の観点から見ても
サービスを自主的に選択したとみなされる状態かな
だから本来の問題定義が違うんじゃないのかなって思ったよ
法人向け 365 を契約して Office アプリだけパソコンで使いたい人は
Microsoft 365 App Business か App Enterprise を契約する
パソコンに 365 Office アプリをインストールしたら
Excel やら PowerPoint が使えるのは当然として
「ん? Teams ? なんだろうこれ?」と、消費者が興味を持つ。
そうなると Teams 利用の優位性が上がるからフェアじゃないよね?
これが Slack と 欧州委員会の言い分だと考えている
そういう事だったのか💦
スイートプランから Teams をバラ売りに分離したところで
全く意味が無いじゃないか
欧州委員会でもないし Slack の従業員でもないから
本当の制裁対象が、どこを指摘しているか判らないけど
過去の MediaPlayer と Internet Explorer 制裁内容を鑑みると
365 デスクトップアプリケーションのインストール時に
Teams アプリも一緒に入ってくるのが問題なんじゃない?
欧州委員会が「Office アプリ から Teams 外せ」と指摘したのに
Microsoft が 365 スイートプランから Teams 外しました!って
ポンコツムーブしただけじゃねーか
これが平常運転だから困るんよ
せっかくだから、名探偵の猫さんに
推理を手伝っていただきます
「猫さーん」
呼んだ?🐾
Microsoft が 365 スイートプランを
No Teams プランとして提供したにも関わらず
欧州委員会から、反トラスト異議を申し立てされたんですよ
なるほどねぇ🐾
こういう時は、時系列で確認してみようか
欧州委員会の言い分が伝わってないのが原因だから
この時系列の出来事が、大事な項目になるよ
特に 2019 年 3 月 4 日 に注目してみました🔍️
365 契約でインストールできるデスクトップアプリに
Teams が含まれるようになった日 ですね
そうなんだ、さっきも確認してもらった
欧州委員会のサイト に ヒントがあったよ
少なくとも 2019 年 4 月から
抱き合わせ販売していたのではないか?
という、欧州委員会の言い分が記載されています
Teams を 365 スイートプランでリリースしたのは 2017 年 3 月だから。
365 スイートプランに含まれている事を指摘するなら、ラグがあるよ
さすが猫さん🧐
2019 年 3 月から、App Business や App Enterprise と一緒に
Teams デスクトップアプリ配布したのが申し立ての理由ですね
365 スイートプランに Teams 権利を入れたのが問題なら
2017 年から抱き合わせとして申し立てされてると思う
やはり、Microsoft が早トチリした感が強い!
名探偵の猫さん お疲れ様でした
猫さん、ありがとうございました 🐶
またね 🐾
Teams を外して Office アプリインストールすれば良いのでは?
調べてみると、Teams を外すコマンドを反映して
Office 展開ツールごしにインストールすれば良いですよね?
手法も 公式サイト に載ってますよ?
ほら、Teams アプリは抱き合わせじゃないですって
何もしなかったら、勝手に入ってくる なら
駄目に決まってんだろ
グループポリシーでも制御できるんですよ
2 種類もTeams 弾く方法を提案してるじゃないですか
【 NO を言わないから YES ですよね?】 って、暴論だぞ
オプトイン必須の現代「 同意しない限り NO 」
Oh… さすがに弁護は無理だね
悔い改めていただこう
制裁を受けないために Microsoft ができること
Teams 抱き合わせについて推理こそ多かったけど
どうすれば Microsoft は欧州委員会への制裁金支払いを
回避できるかって事が重要だね
そうですよ、No Teams ゴミプランのリリースは
無かった事にしてもらいたいですけど
具体例を提示して、Microsoft を助けましょう
せやね!
僕ら Microsoft に、ベタ惚れやよってに
Microsoft 大好き ♡
だから救いたいの!
まず、以下の措置では不十分という
欧州委員会の判定がなされました
はい。 EEA 地域に留まらず
世界中で展開したのに無駄でした
なので、我々が提案するのは以下の案!
これが駄目なら、何やっても駄目な気がする
これなら、Office アプリだけ契約したユーザーが
「ビデオ会議や、チャットできるツール探してみるか」って、なった時に
Teams と Microsoft 以外の製品が同じスタートラインになるんですね
これで駄目なら、欧州委員会に直接聞いたほうが良いよ
「ねぇ、どうしたらアナタ好みになれるの!?」
メンヘラは強い
委員会サイドは、具体例を自分から要求してこないのが厄介だわ。
『このままだと制裁するけど、どうやったら回避できるか
君たちで考えて改善した部分をレポート提出しなさい🌍️』
子ども相手じゃないんだからさ …
「Microsoft くん、どこが駄目か判るかな~?」
「判ったら、直して先生に教えてみようか~」じゃないよ
「ここが駄目なので、こう直して下さい」で良いと思うけどね
ヤクザだから、精神的に追い込むのが仕事なんでしょう
おっかねぇ